美容外科での死亡事故
悲しいことに死亡事故があったそうです。
詳細は不明ですが、「局所麻酔での手術→直前まで話していて意識を失う」という流れから局所麻酔中毒の可能性があります。
局所麻酔中毒は、例えば、歯医者さんで使う麻酔が、血管内に多量に入り脳に作用して中毒症状が起こるという病態です。
軽度:めまい・饒舌・多弁・ろれつが回らない・嘔気
中等度:意識混濁、血圧低下
重度:呼吸停止・痙攣・深昏睡
血管内に入る局所麻酔薬の量が少なければ無症状か、お酒に酔った症状がでますが、短時間で多量に入ると呼吸停止・意識消失で命にかかわります。
ただし、呼吸停止・意識消失のような重度の症状でも適切に気道確保して対処すれば死んでしまう事はほぼありません。
症状が重篤でも呼吸管理と血圧などに注意すれば意外に短時間で症状は回復します。
対処しなければ救急車が来るまでに命を落とします。
局所麻酔薬でなくてもプロポフォールやミダゾラムなどの点滴からの鎮静薬も少しの量の違いで呼吸停止のリスクがあります。
美容外科での命に関わる事故というのは今も昔も麻酔に関わるものが大多数を占めます。
手軽に思える歯医者さんの麻酔レベルでもこのような悲しい事故が起り得るのです。
美容施術自体の結果も大事ですがそれと同じくらい麻酔や救急時の対応がきちんとなされるかも考慮しましょう。
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