シリコンバッグ取り出し→コンデンスリッチ豊胸
大きなシリコンバッグが入っていた方のご紹介です。
小柄な体型の方ですが、不釣り合いな大きさのバッグを挿入されとても不自然です。
エコーで診察すると、両側ともバッグが破れ、かなり拘縮が進んでいることが分かりました。
大きさよりも自然にしたいとのご希望で、バッグを取り出してコンデンスリッチ豊胸をすることになりました。
上の写真が、右だけ取り出したところです。
拘縮が進み被膜が厚くなっているのと、肋骨が陥没するように変形しているのでかなりショッキングな状態です。
下の写真が取り出したバッグ。
両側275ccのバッグが入っていました。
被膜の中をしっかり洗浄して、丁寧にコンデンスリッチファットを注入しました。
脂肪は右270cc,左に250cc注入しています。
流石に大きさは小さくなりましたが、とても自然になり大変喜んでいただけました。
エコーでoil cystやしこりがないことも確認できました。
シリコンバッグ取り出しと同時のコンデンスリッチ豊胸は、取り出した直後に脂肪注入を行うわけですが、取り出しの際に余計な個所を剥離してしまうと、その場所には脂肪を入れることができなくなってしまいます。
脂肪は多層に細かく注入することが基本ですので、注入できる層が減ると注入できる脂肪の総量も少なくなってしまいます。
なので、傷口からバッグまで最短の道筋で最小の剥離範囲で到達して取り出さないといけません。
そのためにはエコーも含めてどの層に入っていてどのような状態かをしっかり把握する術前の評価も大切です。
バッグを取り出して最大量脂肪を注入できるというのは、実はかなり高い技術が必要な手術になります。
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