シリコンバッグ抜去→コンデンスリッチ豊胸(拘縮強い方3)
シリコンバッグの拘縮の強い方です。
10年前に挿入して数年前から痛みを自覚されており、そのままにしていたそうですが硬さも出てきたので相談に来られました。
右は特にガチガチに硬くなっていてほとんど動きません。ボールのように丸くなっていますね。
通常はこの程度の拘縮でも挿入した脇の同じ最小限の傷から取り出せることがほとんどなのですが、なぜか脇の傷がバッグからとても遠いところにあったことと、バッグ自体が大きめだったので、当院ではとても稀ですが(全症例の3%程度だと思います)下縁から取り出すことになりました。
左が取り出す前、右が取り出した直後です。(傷は生々しいので修正しています)
被膜が厚いのと、肋骨の変形もあり、凹んだ胸になっていました。
取り出したバッグです。(傷は両方とも3.5cmの小さな傷です)
右は破損してかなり時間が経っていたようです。被膜内に貯まっていた古い血液と一緒にかなり変色したバッグが出てきました。
左も2か所ほど小さい穴ができていて内容物が黄色に変色しているのがわかります。
被膜の中をしっかり洗浄して綺麗にしてからコンデンスリッチファットを丁寧に注入していきます。
取り出しの時に余計な場所を剥離すると、脂肪を注入する層が減ってしまうので取り出す時も最短で効率よい道筋を選ばないといけないため神経を使います。
左が術前、右が手術終了直後です。
仰向けの状態で胸が自然に流れるようになりましたね。
とても自然に仕上がりました。
今後の経過が楽しみです。