脂肪注入によるしこり(切開除去)
17年前に脂肪を注入され、術後数年後から硬さを自覚されていた方です。
エコーで見てみると、さすがに長い時間が経過しているので、被膜も厚く石灰化しており内部までエコーが通りません。
さすがにここまで放置してしまうと切開して取り出すしか方法がありません。
右に4.5cm、左に1.5cmと0.5cm大の石灰化したしこりを認めました。
すべて乳腺下に存在しています。
乳腺下へ脂肪を一度に大量に注入したせいでしょう。
取り出したしこりです。
特に右は大きかったので、傷は乳輪の下半周を切りアプローチしました。
乳輪と皮膚の色の境目なので傷は治れば目立ちません。
切ってみると内部は壊死した脂肪が硬くなって石灰化する途中のような状態です。
これは放置しても癌化しませんし、これ以上大きくもなりません。
なので、病的でないということで保険制度上の理由で一般の病院では治療ができません。
病気でないといっても自分で触るくらい大きな石のようなものが体に入っているのは精神的に大きな負担です。
ご本人は「長年の心のしこりも取れました!」と喜んでおられました。(決して私がうまく言おうしている訳ではなく本当にそうおっしゃっておられました)
脂肪注入後のしこりは自覚した段階でなるべく早く来ていただければ、より小さな傷で治療することができます。
なかなか相談しにくいお悩みかもしれまでんが、勇気を出して相談にいらしてみてください。
◎脂肪注入豊胸によるしこりでお悩みの方は、専門ホームページ『豊胸脂肪注入しこり外来』も併せてご覧ください。
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